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マーケティング会社とメディア編集長が語る、コンテンツマーケティングで重視している観点とは

プレイヤーやツールが増え、一筋縄ではいかない「コンテンツマーケティング」。そんなプロも苦しむ昨今のマーケティング情勢のなか、今、マーケティングで1番重要な観点とはなんなのか ――。

今回は、マーケティング会社である株式会社インディンゲンスのCOO石川と、複数のメディアの運用・編集長をされているネコノテ合同会社の石橋 萌さんにお話を伺いました。

主に「戦略設計から運用」を主軸に動く株式会社インディゲンスと、実際の執筆・編集業務を担われているネコノテ合同会社のそれぞれの視点から「コンテンツマーケティング」について語っていきますので、ぜひ読んでみてください。

対談の様子について、3回に分けてお届けいたします。

プロフィール

株式会社インディゲンス  石川 知史

株式会社インディゲンス 取締役COO。2017年、デジタルマーケティング会社に新卒入社。業種、予算規模を問わずWEBプロモーションのディレクション業務に従事。またディレクション業務と並行し、WEBマーケティング人材教育事業のサービス設計を担当し、WEB広告運用代理店と事業開発の両方を経験。2020年より現職。

ネコノテ合同会社 石橋 もえ

ネコノテ合同会社 取締役。編集者・コンテンツディレクター。新卒でアフィリエイトの営業を経験後、新規事業立ち上げを担当。女性キャリアや複数の事業に携わる。新卒3年目のタイミングでフリーランスライター&ブロガーとして独立。

現在は『U29.com』『プロセスマイニングラボ』をはじめとするメディアの編集長、編集、コンテンツディレクターなど、コンテンツ制作を中心に幅広く活動中。法人で編集プロダクションも運営。ライタースクール『Marble』にて運営・講師を務める

コンテンツマーケティングで重要なのは”得意先とのすり合わせ”

ーー 「コンテンツマーケティングを御社に依頼したいです」と言われたときに、石川さんはどのような点に気をつけていますか。

石川:「得意先が求めていることの実現可能性」と、「今後どうするのか」の部分をすり合わせることが、最初の大事なところだと思っています。

まずは、「得意先が求めているものは何か」についてですが、お客様から「このキーワードのSEO順位をあげてほしい」というご要望をよくいただきます。その理由として、「問い合わせが欲しいから」とお話をいただくことが多いのですが、目標から逆算すると、実現が難しいことが多いんですよ。

―― 具体的には?

石川:例えば、「SEO順位をあげられるキーワード・あげられないキーワード」は、メディア運営者は選択ができないんですよ。それって市場によるものだから。

また、記事の内容に関して「SEOに強い・強くない」を決めるのは僕たちマーケターではありません。決めるのはGoogleであり、Googleを活用するユーザーです。したがって、競合メディアに「勝てるもの・勝てないもの」、「成果がきちんとでるもの・でないもの」をちゃんと選別してあげるのが僕たちの仕事なんですよ。

成果を上げるために全力を尽くすことは当たり前ですが、僕たちはあくまでマーケティング支援会社なのでクラアント様の成果に責任を負えません。提案をする際には嘘をつかず、ちゃんと実現可能性を伝えた上で、提案することを心がけています。

そして僕たちマーケティングファームがやるべきことでいうと、「ここに勝ち筋があるのか、それともないのか、だからこんなことをやったほうがいい」を見定めることが、コンテンツマーケティングの「要件定義」であると思っています。

最近の取り組みを例にあげると、キーワードの検索意図やドメインパワー、競合企業の順位状況などによって、勝ち筋が”ある”キーワードと”ない”キーワードを選別するところからスタートしています。

また、実際のCVR(コンバージョン率)や今までのデータも算出したうえで、どこに勝ち筋はあるんだろう、月間何コンバージョンあるんだろう、と算出し、次の記事本数を探っていく。ここまでが、コンテンツマーケティングの上流の仕事だと思っています。

ーー ありがとうございます。ライターさんの質やコミュニケーションの部分は信頼している外部にお任せして、戦略設計を引いたり、どのキーワードで執筆するのかを練ったりしていくのがインディゲンスのお仕事なんですよね。

石川:そうですね。これはあくまでも弊社主観の話なので、実務とか編集とかをやっている側の意見でいうとどうなのかな、とすごく気になっています。

お互いが気持ちよく仕事をする秘訣は”顔を合わせること”

ーー 石橋さんは、実務でどのような点に気をつけていますか。

石橋:同じメンバーで1つの案件に取り組めるのが、私は1番いい状態だと思っています。そのために、まずコミュニケーションについて気をつけていますね。

同じライターさんにずっと書き続けてもらうことが、クライアントさんにとってもライターさんにとっても1番いいんですよね。クライアントさんは納品される記事の質が安定するし、ライターさんは案件ごとに情報収集が要らなくなるし、編集もライターさんが執筆に慣れてくると楽になる、というメリットがあります。

ーー 具体的には、どのようなコミュニケーションをされていますか。

石橋:気をつけていることはたくさんありますが、汎用性が高いなと思ったのが、案件ごとに1度ライターさんとミーティングを挟むことですね。顔を合わせるのが本当に大切なことなんです。

オンラインで良いので、できればクライアントさんも含めてミーティングを実施することがベストかなと思います。

テキストコミュニケーションは想像の幅が広いので、何かトラブルがあったときに相手が“悪者”に見えてしまいます。最初に顔合わせをしておけば、気持ちよくコミュニケーションもとりやすくなるし、ライターさんにとってもモチベーションを上げやすいですよね。

ーー そうなんですね!

石橋:「期待に応えたい!」とライターさんに思ってもらえるし、たった30分時間を取るだけでコミュニケーションがしやすくなります。予算感が小さい仕事でも、「この人とこの会社、このチームだったらやりたい」みたいなモチベーションの部分にもつながりますね。

同じメンバー・ライターさんが続けてくれるためのコミュニケーションが、ネコノテが介在する価値だと思って仕事をしています。

石川:すごく反省させられました(笑)。

弊社もライターさんだけでなくデザイナーさんとも関わる機会が多いので、すべてにおいて共通するなと思いましたね。

顔を合わせたコミュニケーションはトラブルを減らす

ーー ぶっちゃけ、石橋さんのコミュニケーションだと工数がかかっちゃうんじゃないですか。

石橋:一人ひとりとコミュニケーションをとろうとすると工数がかかってしまいますが、ライターさんが多い場合は、案件のキックオフとして複数人同時に実施しています。

このコミュニケーションは失敗の経験から学びまして……。以前、大型の記事の受託制作で、初めてのライターさんや顔を合わせたことがないライターさんにお願いしたところ、連絡が遅かったり、音信普通になってしまったりしたことがあったんです。

その経験から、30分だけでも顔を合わせてコミュニケーションをとるようにしたらトラブルが減ったので、できるだけコミュニケーションをとるようにしています。

石川:今の制作側のお話を聞いていると、半年だったり、1年間続く見込みというのがある前提で僕たちも契約させていただかないと、全員が不幸になる世界線なんだなというのを改めて痛感しましたね。

今回は、「戦略設計から運用」を担う側と「執筆・編集」を担う側、それぞれの視点から見た「コンテンツマーケティング」について語っていただきました。

担当する業務はそれぞれ異なりますが、認識の齟齬をなくすためにすり合わせを行ったり、モチベーションを高めるために顔を合わせたミーティングをしたりと、「戦略設計から運用」を担う側と「執筆・編集」を担う側どちらにも共通して、コミュニケーションの工夫が最も大切なようです。

次回は、石橋さんに「編集時に重視している観点」や、「企業とお付き合いをしていく中で重視している観点」をお伺いします。

このインタビューで石川・石橋さんがお話しいただいたように、株式会社インディゲンスとネコノテ合同会社では、コンテンツマーケティングを制作できる体制を整えております。

「コンテンツマーケティングを戦略設計からまるっとお願いしたい」という方は、ぜひ弊社インディゲンスのHPからお問い合わせください。

取材・執筆

株式会社インディゲンス 安部 麗菜

2022年、株式会社インディゲンスに新卒入社。リスティングの広告代理店会社・株式会社ジャックアンドビーンズにて大学1年から長期インターンに参加後、大学3年次からSHE株式会社と株式会社インディゲンスの長期インターンに参加。長期インターン時から現在まで、SEO記事ライティング・コンテンツマーケティング業務・クリエイティブ制作・広告運用等のマーケティング業務を担当。

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